また秋冬はコラボアイテムを拡大する。マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)をモチーフにしたTシャツやパーカなどをそろえる「ジョージ バリス(GEORGE BARRIS)」や、本格的なダウンで山にも日常にもマッチする「イエティ(YETI)」、カットソーやパーカなどをそろえる「フルーツオブザルーム(FRUIT OF THE LOOM)」などを展開する。
「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は、「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)など9つのブランドやデザイナーとコラボしたホリデーコレクションを11月23日に日本で世界先行発売した。海外では12月6日から各地の「コム デ ギャルソン」の店舗およびドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)で発売する。
ゴルチエとのコラボは、マリンストライプのトップスに赤のポルカドットを加えたもので、「バーバリー」とのコラボは、ブランドのチェックパターンのスカーフに、“My Energy Comes from my Freedom”という「コム デ ギャルソン」のスローガンをプリントした。「メゾン マルジェラ」とは、同ブランドが1993年から毎シーズン販売しているアイコンアイテム、エイズのチャリティーTシャツでコラボした。「メゾン マルジェラ」が同チャリティーTシャツで他ブランドとコラボするのは初めてのことだという。「グッチ」とは、「コム デ ギャルソン」のPVCトートバッグに「グッチ」のストライプを施した。価格帯は250〜500ドル(約2万8000〜5万6000円)だ。
ショップ分野においては、今年1月にレピュブリック広場近くにオープンした「ザ・ネクスト・ドア(THE NEXT DOOR)」が好調だ。同店はフランス南東部の地方都市アヴィニョンに2店舗とECサイトを有し、メンズのラグジュアリーブランドとストリートウエアを扱う。セレクトする約70のブランドは「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ジル・サンダー(JIL SANDER)」「マルニ(MARNI)」のほか、「サカイ(SACAI)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」「ビズビム(VISVIM)」など日本ブランドの名も並ぶ。「ステューシー(STUSSY)」「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」といったカジュアルブランドも多く、Tシャツは40~400ユーロ(約4960~4万9600円)と価格のレンジが広い。4フロア構成となる予定だが、2〜3階はまだ準備中だ。1階は主にウエアが陳列され、地下にはスニーカーが並ぶ。特にスニーカーはレアなラインやコラボレーションモデルもそろえており、マニアからの人気が高いという。
ビンテージ服マニアが熱狂しているのは、昨年11月にパリ16区にオープンした「ル・ヴィフ(LE VIF)」だ。16年にオープンした「ホリデー(HOLIDAY)」の斜め向かいに位置する。ビンテージ服の世界で名の知れたゴーチエ・ボルサレーロ(Gauthier Borsarello)が、友人のアーサー・メングイ(Arthur Menguy)とジェレミー・ル・フェブル(Jeremiah Le Febvre)と共に経営する。ボルサレーロは以前からファッションのプロに向けてビンテージ品のレンタルサービスを行っており、「ホリデー」の地下にはそのショールームを構えていたが、事業拡大と販売を行うために同店を開いた。
5月に予想されているドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)のパリ初出店は、多くの業界人が心待ちにしている。ファッションとは別分野のニュースとしては、4月にマレ地区に、高品質なイタリアの食材を扱う総合フードマーケット「イータリー(EATALY)」が約4000平方メートルの店舗をオープン予定。さらに5月には、パリ中心地に「イケア(IKEA)」もオープンを控えている。「イケア」といえば、中心地からは離れた場所に約2万平方メートルの広大なショールームと売り場を備えているのが通例だったが、パリの店は4分の1の約5000平方メートルの店舗面積となる。スペースを最大限に利用するため、デジタルデバイスでの家具展示を行う予定だ。この都市型「イケア」が成功すれば、今後他都市でも展開されることが期待されている。
ゴールドウインの2018年4〜6月期連結業績は、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)以下、ノース」が強力にけん引する形で、売上高が前年同期比19.7%増の148億円、営業利益が同2.3倍の11億円だった。同社は「ノース」の他に「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」「エレッセ(ELLESSE)」「ダンスキン(DANSKIN)」などの国内商標権を持ち、日本市場にマッチしたオリジナル企画商品が売り上げに直結しているが、ここにきてスキーを背景とするコーポレートブランドの「ゴールドウイン(GOLDWIN)」のテコ入れを本格化する。キーマンである新井元・執行役員兼「ゴールドウイン」事業部長に、目指すべき未来について聞いた。
セレクトショップではビームス(BEAMS)やジャーナル スタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)などに卸売りしており、18-19年秋冬はビショップ(BSHOP)とダウンパーカを、シップス(SHIPS)とスーツにも合わせられる防水透湿のナイロン製フード付きコートを作るなどコラボレーションしている。
海外戦略も推し進めている。
今年、海外合同展示会の「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」「マン・パリ(MAN PARIS)」「マン・ニューヨーク(MAN NEW YORK)」にそれぞれ初出展した。
若者を中心に多くの支持を集めるバンド、Yogee New Waves(ヨギー・ニュー・ウェーブス)。2014年9月に1stアルバム「PARAISO(パライソ)」、17年5月に2ndアルバム「WAVES(ウェーブス)」、今年3月20日に3rdアルバム「BLUEHARELEM(ブルーハーレム)」を発表し、“島3部作”が完結。6月8日からは全国ツアーがスタートする。過去には「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」とコラボするなど、ファッション業界からも注目が集める彼らが「今、音楽で伝えたいこと」とは何か。
まったく考えていなかったです。前作「WAVES」を出して、次はもっといいものができるし、それが完成したら何かが終わりを告げるだろうとは感じていて、今作を作り終えてそれが確信に変わりました。Yogee New Wavesには青春だったりブルースや悲しみといった“青”というキーワードがずっとあったんですが、それに少し別れを告げられたかもという感じはしています。