2020年春夏は「カルバン・クライン」へのメッセージなのか

2020年春夏シーズンのメンズコレクションを取材する記者2人が、見たまま感じたままにコレクションをレビューします。先輩記者Mは15年間メンズコレクションを見続けてきたベテラン、後輩記者Oは取材歴3年目。時には甘く時には辛口に、それぞれの視点で最新コレクションを語り合います。

さあ、パリメンズがいよいよ本格スタートしています。2日目のラストは 「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」。いつも郊外の会場を選ぶことが多いですが、今回もやっぱり遠かった。中心地から車で40分、電車だと1時間ぐらいかかるショー会場でした。広々として会場内にはビニールがグルグルに巻きつけられたシートがランダムに置かれていて、何かが起きそうな空間のように感じました。ただ、ショー開始時間の21時は過ぎているのに、人の集まりがまばらだったような気がしました。

もうね、マジ遠すぎる。こんな遠い場所、オートクチュール・コレクションでヴェルサイユ宮殿に行った時以来、経験がないもん。1回しかないけど。加えて21時って言う遅い時間帯だし、「『ラフ』だからきっと遅れるよねぇ。帰りは22:30?じゃあやーめた」なんて人もいたハズ。「ラフ」が大好きなボーイズが聞いたら、怒りそうな話だけどね。「怒る」と言えば、ラフ、このショーで誰かに怒ってたよね?

激ギレでした。まず「STONE(D) AMERICA(アメリカに石つぶて)」という強いレタリングを見て、ああアメリカにメッセージを発信してるんだな思いましたけど、星柄のTシャツをペンキで荒々しく塗りつぶしたり、パンツをズタズタに引き裂いたりしていて、おおーこれはアメリカに怒ってるなと。そしてアメリカといえば、ラフを見放した「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」ですよ。

英語が苦手なOさんは分からなかったかもだけど冒頭、BGMの中に「嘘つき!アメリカンメディアの嘘つき!アメリカの会社の嘘つき!独裁的なアメリカの嘘つき!」ってセリフがあったんだよね。その瞬間、「あ、こりゃ『カルバン・クライン』を手掛けるアメリカン企業PVHコープにキレてるな」って思った。コレクションは、「R&D(リサーチ&デベロップメント)」って文字を刺しゅうした白衣みたいなコートから始まったよね。「俺にもうちょっとやらせれば、いろんな実験を通して『カルバン・クライン』を変えられたのに」ーー。そんなメッセージに思えてしまった。

ショー後のインタビューでは、何かに巻きつけられる、縛られることがコレクションテーマの一つだったと言っていたそうで、それも何だか意味深です……。個人的にラフは好きだし、本当にアメリカやPVHコープへの直接的な怒りのメッセージだったら少し大人気ないなとは思いますが、怒りでも悲しみでも、デザイナー自身のパーソナリティーがにじみ出ているコレクションってやっぱり引きつけられます。難易度スーパーハードなアイテムばかりでしたけど。

切って重ねてくっつけての“実験”ラインは、生産されるのかな?オーバーサイズの白デニム、チビ&ビッグシルエットのニットあたりは、着やすそうだけどね。これだけ怒ったコレクションを「大人気ないと思う」か、それとも「強い意志の結果だから共感する」かは人それぞれだけど、そもそもデザイナーズブランドって、「好かれるか、嫌われるか」のどっちかのハズだから、感情を喚起できるだけで成功だったんだと思う。最近はそのブランドも「一番コワいのは無関心・無反応」って思っていて、嫌われても意志を表明する勇気を持ち始めているから。数年後(来年じゃない、残念ながら。ラフは早すぎるw)のトレンドセッターのラフが、これだけ強い意志を表明したんだから、数年後のファッションの世界は、みんなの意見が渦巻いている面白い世界になっているかもね。

「エメル リファインズ」の2019−20年秋冬はビンテージやミニマムなどがキーワード

ユナイテッドアローズのウィメンズブランド「エメル リファインズ(EMMEL REFINES)」は、「ジュエル チェンジズ(JEWEL CHANGES)」からリブランディングし2019−20年秋冬で2シーズン目を迎える。ファーストシーズンはコンセプトのソフトモードフェミニンを提案する軸と、「ジュエル チェンジズ」の軸だったフェミニンモード、コンサバスイートといった通勤スタイルの2軸で進めて来たが、秋冬はこの2軸を融合したスタイリングを訴求し、より裾野を広げる。

「春夏は2人の主人公がいて、2つのスタイルがあった。秋冬は1人の女の子の部屋をイメージし、その女の子が好きなものに囲まれて過ごすワードローブを提案する」(担当デザイナー)と語る。キーワードは、“70年代ビンテージ”“90年代ミニマム”“クリーンフォークロア”“カジュアルモード”。素材でオリジナルプリントのビンテージライクなペイズリー柄などを採用し、デザインでシャツワンピースにすることで、ビンテージに寄り過ぎない、今っぽさを加える。そのほか、べっ甲のアクセサリーをつけたトップスやクロコの型押しバッグ、大きめの指輪など雑貨でビンテージ感を表現した。キーカラーは赤みのあるブラウンからピンク、テラコッタに、くすんだブルーやピスタチオカラーをアクセントにする。アイテムはシェア45%と強みであるスカートとワンピースをさらに強化する。

また秋冬はコラボアイテムを拡大する。マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)をモチーフにしたTシャツやパーカなどをそろえる「ジョージ バリス(GEORGE BARRIS)」や、本格的なダウンで山にも日常にもマッチする「イエティ(YETI)」、カットソーやパーカなどをそろえる「フルーツオブザルーム(FRUIT OF THE LOOM)」などを展開する。

現在、EC化率は30〜40%。「オフィシャルのSNSもそうだが、店頭のスタッフが個人的なSNSでも発信している。『エメル リファインズ』だけではなく、ほかのブランドとのスタイリングをアップしたり、スタッフ同士で写真を取り合ってアップしたりと楽しんでいる。こういった楽しさを伝えたい」と語る。

アダストリアEC担当に学ぶ、風通しの良いチーム作り

アダストリア(旧トリニティーアーツ)は2014年、「ベイフロー(BAYFLOW)」をスタートした。当時は実店舗と「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」での販売だけだったが、自社ECの開始や直営店増加など、順調に規模を拡大してきた。そんな「ベイフロー」のECを山科綾・営業部アシスタントマネジャー(以下、山科)と稗田(ひえだ)亮・営業部アシスタントマネジャー(以下、稗田)の2人が支えてきた。彼らは何でも言い合える環境を大切にしており、社内でも特に風通しの良いチームを維持できているという。7月に引越しを終えたばかりの新社屋で、2人の働き方と日頃の業務について聞いた。

自社EC、ECモールを合わせて2人で管理・運用しています。ささげ(撮影・採寸・原稿)から売上管理、在庫管理まで全てを担当しています。ECでは、店舗よりも商品の動きが早いという特徴があります。なので、売り上げも在庫も毎日何度もチェックをして、機会ロスをしないよう在庫管理などをしています。特に、月曜日は週ごとの報告や戦略を考えたり、その週の在庫傾向を考えるなど、忙しいですね。

撮影スタジオが会社から10分くらいのところにあるので、EC用の商品撮影には基本的に立ち会って、コーディネートチェックをしています。また、自社ECではメルマガの配信やバナーの製作などが必要になります。「ベイフロー」事業部は30人くらいいるのですが、とても風通しが良くて、何でも言い合える環境なので、デスクでコミュニケーションをとりながらいろいろと決めていくことが多いと思います。ある意味、うるさい事業部かもしれません(笑)。

社内のEC事業への対応はいかがですか?

ECは成長分野でもあるので、非常に積極的だと感じます。売り上げ規模が小さい頃は実店舗を優先しがちな部分もありましたが、今はわれわれに任せてもらえる部分も増えてきました。事業部からモデル撮影のための販促費用を出してもらうなど、いろんな施策も試せるようになりました。

自社ECとモールの運用で意識していることはありますか?

自社ECはブランド演出ができる場所。他社ECモールは一番売れるディベロッパーという立ち位置かもしれません。モールでの売り上げランキングに出るなど、露出が大切だと考えています。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

ECでは打ち出した反応がダイレクトに戻ってきます。それが一番のやりがいです。レビューを見るときは辛らつなコメントもあるので、うれしい反面、思うところもたくさんあったり。

自分が仕掛けた商品がダイレクトに売り上げにつながるのは、一番やりがいを感じる瞬間です。ECも1つの店舗だと考えていますが、直営店とは売り上げ規模や動く在庫も違います。結果が明確に出るということがうれしいですね。

逆に、仕事上で難しいと感じる部分はありますか?

一人では完結できない仕事なので、コミュニケーションや伝え方を間違ってしまう可能性がある、というのが一番難しいところです。特にECでは直接接客ができないので、キャプション一つ一つが重要になってきます。レビューを見てキャプションを変えたり、メルマガの参考にしたりすることもあります。サイトトップを変えることは、店頭でボディーを変えるようなもの。でも、ECでは撮影が必要なので、店頭と違って納品されてもすぐには出せないというもどかしさもあります。

社風として失敗に対して怒られることはないので、とにかくアクションをしてみようという風潮が強いんです。そのあと修正すればいいと。そのためにMDやプレスを巻き込んでいくことも多く、そういった部署を超えた取り組みは部署内の業務よりは大変ですが、必要なんだと思います。

仕事におけるこだわりはありますか?

基本的には自由に運用をしていますが、ブランドのムードを大切にすることを心がけています。自分の趣味に走ったりしないよう、イメージビジュアルを参考にしています。

同じく、「ベイフロー」としてはムードを演出したいので、ビジュアルにはこだわっています。スタジオで撮影した写真はそのまま他社ECモールでも使用することで世界観を統一できるようにしています。あとは、商品コメントや写真の選択など、現場としてのチェックや気遣いも欠かせません。

今後の目標・課題はなんですか?

売り上げを上げていきたいです。加えて、認知度が低いこともあり、もっと知ってもらうことが必要です。特に、ライフスタイルというカテゴリーの中で顧客を増やしていきたいです。

この仕事に向いていると思うのはどんな人ですか?

いい意味で、我の強い人がいいのではないでしょうか。会社として全てを実現するのは難しいけれど、こうしたい、という意思が強い人に向いていると思います。

アパレル企業がどこもECを強化するという時代の中で、新しいチャレンジをしたい人が一番向いています。ファッションEC業界は経験が豊富な人も少なく、年齢も関係ない業界なので、吸収してチャレンジする精神が大切です。

普段のリラックス方法はなんですか?

繁忙期を除けば仕事とプライベートはきっちり分けられるので、土日はきちんと休んで、一人でカラオケに行きます(笑)。1カ月行けなかったらウズウズします(笑)。

息子が1歳なのですが、休日に公園で遊ぶのが何よりの癒しです。植物にハマった時は静岡まで車で買いに行ったり(笑)。土日はアクティブに過ごしています。

「ギャルソン」が「グッチ」「バーバリー」「マルジェラ」など9ブランドとコラボ 川久保玲がデザイン

「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は、「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)など9つのブランドやデザイナーとコラボしたホリデーコレクションを11月23日に日本で世界先行発売した。海外では12月6日から各地の「コム デ ギャルソン」の店舗およびドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)で発売する。

毎年発売しているホリデーコレクションだが、今年は川久保玲「コム デ ギャルソン」デザイナーが、「グッチ」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)、「バーバリー」のリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)、「メゾン マルジェラ」のジョン・ガリアーノ(John Galliano)ら各ブランドのデザイナーにアイコン的なアイテムやデザインを提出するように頼み、それを川久保デザイナーがデザインした9アイテムをそろえる。

その他、今回のホリデーコレクションでコラボしたブランドは「ウォルター ヴァン ベイレンドンク(WALTER VAN BEIRENDONCK)」「シモーネ ロシャ(SIMONE ROCHA)」「クレイグ グリーン(CRAIG GREEN)」「マリーン セル(MARINE SERRE)」「ステューシー(STUSSY)」と、川久保デザイナーの文化的アンテナの高さと広い嗜好が窺えるラインアップとなっている。

ゴルチエとのコラボは、マリンストライプのトップスに赤のポルカドットを加えたもので、「バーバリー」とのコラボは、ブランドのチェックパターンのスカーフに、“My Energy Comes from my Freedom”という「コム デ ギャルソン」のスローガンをプリントした。「メゾン マルジェラ」とは、同ブランドが1993年から毎シーズン販売しているアイコンアイテム、エイズのチャリティーTシャツでコラボした。「メゾン マルジェラ」が同チャリティーTシャツで他ブランドとコラボするのは初めてのことだという。「グッチ」とは、「コム デ ギャルソン」のPVCトートバッグに「グッチ」のストライプを施した。価格帯は250〜500ドル(約2万8000〜5万6000円)だ。

エイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)=コム デ ギャルソン インターナショナル(COMME DES GARCONS INTERNATIONAL)最高経営責任者(CEO)兼ドーバー ストリート マーケットCEOは、今年のホリデーコレクションは「単なるコラボではない。どうやって人々と一緒に働くことができるかというインクルーシビリティー(包括性)を表している。コラボパートナーとのブレーンストーミングや単なるやりとりではなく、信頼と尊敬に基づいた『コム デ ギャルソン』スタイルのコラボレーションが生む相乗効果をわれわれはいつも楽しんできた。玲は1つの船に2人の船長がいるのは好きじゃない。だから今回はコラボパートナーに完全に任せるか、彼女に完全に任せるかを選んでもらった。結局、9つのブランド全て彼女に完全に任せることで快諾してもらったよ」と語る。

約20年間毎年発売しているホリデーコレクションのねらいについてジョフィCEOは「人々がセールを待ち望み、贈り物や新しいものが欲しくなるという季節の終わりに店舗に活気を与えるため。こうしたいつもと違う状況で店舗を訪れると、ホリデーコレクション以外のシーズンのものも違って見えるんだ」と言う。

即完売しそうな今回のホリデーコレクションだが、「各店舗がオーダーした分だけ、制限なくできるだけ多く作るようにした。1カ月で売り切るだろうが、意図的に限定品として販売するつもりはない」とジョフィCEOは話す。

「ディオール」メゾンコード研究 創業地の名前を冠した“トロント モンテーニュ”

歴史あるブランドはアイコンと呼ばれるアイテムや意匠を持ち、引き継ぐ者はそれを時代に合わせて再解釈・デザインする。アイコン誕生の背景をひもとけば、才能ある作り手たちの頭の中をのぞき、歴史を知ることができる。この連載では1946年創業の「ディオール(DIOR)」が持つ数々のアイコンを一つずつひもといてゆく。奥が深いファッションの旅へようこそ!

文化はしばしばブランドの世界観と強くつながり、後世のデザイナーたちをインスパイアする。「ディオール」の創業地はパリ8区のモンテーニュ通り30番地である。シャンゼリゼ大通りとセーヌ川をつなぐこのマロニエの並木道は、今でこそ世界屈指の高級ブティック通りとして知られるが、創業者のクリスチャン・ディオール(Christian Dior)がこの地に一目ぼれしたのは戦後間もない1946年のことだ。個人の邸宅であったエレガントな建物を「端正なバランスに従って」改装し、同年12月16日にお披露目。その数週間後にはここで初のファッションショーを開いた。以降、この地からたくさんの物語が生まれている。同じ通りに暮らし、「ディオール」のミューズでもあった女優のマレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)も30番地でのショーを何度も訪れている。この話からだけでもムッシュ・ディオールが先見の明で開いたこの場に人々が集まり、流行を生んできたことが目に浮かぶ。「ディオール」の現アーティスティック・ディレクターであるマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)は、ムッシュの執務室が残るこの地について「人と場所とのつながりが極めて強力になることがあります。メゾンの歴史発祥の地に足を踏み入れてすぐにそれを感じました」と話している。

そのつながりに着想を得て、マリア・グラツィアが今春スタートしたのが新ライン“トロント モンテーニュ(30 Montaigne、※注 トロントはフランス語で30の意味)”である。「ディオール」を象徴するアイコニックなアイテムを集めた小さなワードローブで、“バー”ジャケットやトレンチコート、プリーツスカートなど流行に左右されることなく愛されるウエアやアクセサリーがそろう。同ラインのコンセプトに合わせたショルダーバッグは最高級のレザーを用い、型紙を使って裁断し一つ一つのピースを組み立てている。縫製からラベルのディテールに至るまで全て職人による手作業だという。「新ラインではメゾンのアイデンティティーを反映するのと同時に、女性がそれぞれのライフスタイルに即した“マイ ディオール”の魅力を持つきっかけを提供したいと考えました」とマリア・グラツィア。スマートフォン用インナーポケットを備え、留め具はワンタッチで開き、ストラップは長さを調整することでクロスボディースタイルも楽しめるなど、細やかな心配りは現代を力強く生きる女性デザイナーならではといえるだろう。

「フェンディ」がバッグ“ピーカブー”10周年で展覧会 森星や安藤桃子が語る家族のきずな

フェンディ(FENDI)」は、ハンドバッグ“ピーカブー”の誕生10周年を記念し、チャリティ企画「ジャパン ピーカブー プロジェクト」を行っている。「世代を超えて受け継がれるアイコン」をテーマに、モデルの森星、映画監督の安藤桃子、シンガーのゆう姫(Young Juvenile Youth)と組んで“ピーカブー”を製作。9月11~24日に、3人がデザインした“ピーカブー”を中心に同プロジェクトを紹介する展覧会を銀座 蔦屋書店内で開催する。10日には、3人が登壇するトークイベントも行った。

「フェンディ」が女系家族に受け継がれているメゾンであることに重ねて、デザイナーやエッセイスト、女優などとして活躍する祖母や母親、姉妹を持つ3人を選出した。展覧会では、3人がデザインした“ピーカブー”を展示。森は黒いクロコダイルレザーに祖母であるデザイナー、森英恵も好んだという花のモチーフをビーズ刺しゅうで載せ、高知を拠点とする安藤は高知のニホンジカの角と浜田和紙を使用、ゆう姫は母と娘をテーマにした自作のイラストを刺しゅうの図柄におこすなど、3人の個性や家族との関係性を思わせるデザインだ。

トークイベントでは、3人が家族とのきずなについて語った。「家族はみな大事だが、中でも若くして来日して、自分を含め5人の子どもを育てた母をリスペクトしている」(森)、「家族とは励まし合って、愛し合って、同時に負けられない存在。年を重ねるごとに関係は深まっている」(ゆう姫)、「普段は忙しさの中で家族との関係がおざなりになっているが、子どもを産んだ時に最初に『お母さんありがとう』と自分自身が感じたことに驚いた」(安藤)。

3人が製作したバッグは、特設サイトで9月11~24日にオークションを行い、収益は3人が賛同する団体にそれぞれ全額寄付する。また、今回のプロジェクトによる収益と同額を、北海道地震の被災者に日本赤十字社を通して寄付する。

展覧会では、これまで英国や中国、日本などで行った同プロジェクトで、アーティストのアデル(Adele)や日本画家の松井冬子らと組んで製作した“ピーカブー”も展示している。親子でミニサイズの“ピーカブー”を折り紙で作ることができるワークショップや、“ピーカブー”のカスタムをウェブ上で体験できるコーナーも設けた。

富裕層や観光客向けへと変化 パリの百貨店・ショップ最新事情

2017年にセレクトショップ「コレット(COLETTE)」が閉店してからというもの、心にぽっかりと穴があいたかのように、パリの街は少々盛り上がりに欠けていた。とがったセレクションで支持される「ザ・ブロークン・アーム(THE BROKEN ARM)」や「コレット」の元従業員がオープンしたショップ「ヌー(NOUS)」などは一部の業界人には人気だが、影響力が大きいとは言い難い。ECの台頭によって実店舗の経営は厳しいのかと思っていたが、昨年末から百貨店やショップに関するニュースが続々と舞い込んできた。その中から、面白いショップやコラボレーションなどを紹介する。

最も大規模で、人の流れを変えると予想されているのは、3月28日にオープンした百貨店ギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)が開いたシャンゼリゼ通りの新店だ。百貨店というよりコンセプトストアのようなポジショニングで、多彩な企画を打ち出し、“提案型の実験的店舗”をコンセプトに掲げている。パーソナルスタイリストやテクノロジー、アプリを活用し、ミレニアル世代や新たな顧客層の獲得を目指している。従来の店舗よりも地域の顧客を増やすことを想定しているようだ。しかし、大型店よりも個人店、テクノロジーよりもハンドメード、便利さよりもあえて不便さを選ぶようなフランス人が、大衆的な百貨店に、それもシャンゼリゼ通りに足を運ぶとは思えない。やはり観光客が大半を占めることになるのではないかと予想するが、話題性があるため集客率が高いことは確かだ。

パリの百貨店の中で、地元の顧客が多いのはボン・マルシェ(LE BON MARCHE)百貨店だ。パリ左岸の高級住宅街に建つ品のある館内では、いつ行ってもBCBG(上流階級)と思われる素敵なマダムを見かける。従来の顧客を取り込む保守的な面と、気鋭デザイナーやスタートアップ企業とのコラボレーションなど挑戦的な面の2面性を有する。同百貨店は4月22日まで、米企業のアルマリウム(ARMARIUM)とコラボレーションし、ラグジュアリーブランドの服のレンタルサービスを実施している。アルマリウムは16年にレンタルサービスの事業をスタートさせ、ニューヨークにショールームを構える。18年度の売上高は前年比2倍と好調で、フランスの主要企業とのコラボレーションは今回が初めてだ。オンラインで予約をして百貨店へ行くと、独自開発したAIロボットのアルミボット(ARMIBOT)が作成したルックブックをiPadで閲覧でき、服の詳細を開くと、スタイリストによるスタイリング指南の動画を見ることができる。選択可能なブランドは、「ハイダー アッカーマン(HAIDER ACKERMANN)」「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」「ジェイソン ウー(JASON WU)」「シエス マルジャン(SIES MARJAN)」「アーデム(ERDEM)」「アレクサンドル ボーティエ(ALEXANDRE VAUTHIER)」など約50ブランドの19春夏コレクション。アメリカで成長している新事業なだけに、フランスでの今後の広がりが注目される。

ショップ分野においては、今年1月にレピュブリック広場近くにオープンした「ザ・ネクスト・ドア(THE NEXT DOOR)」が好調だ。同店はフランス南東部の地方都市アヴィニョンに2店舗とECサイトを有し、メンズのラグジュアリーブランドとストリートウエアを扱う。セレクトする約70のブランドは「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ジル・サンダー(JIL SANDER)」「マルニ(MARNI)」のほか、「サカイ(SACAI)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」「ビズビム(VISVIM)」など日本ブランドの名も並ぶ。「ステューシー(STUSSY)」「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」といったカジュアルブランドも多く、Tシャツは40~400ユーロ(約4960~4万9600円)と価格のレンジが広い。4フロア構成となる予定だが、2〜3階はまだ準備中だ。1階は主にウエアが陳列され、地下にはスニーカーが並ぶ。特にスニーカーはレアなラインやコラボレーションモデルもそろえており、マニアからの人気が高いという。

ビンテージ服マニアが熱狂しているのは、昨年11月にパリ16区にオープンした「ル・ヴィフ(LE VIF)」だ。16年にオープンした「ホリデー(HOLIDAY)」の斜め向かいに位置する。ビンテージ服の世界で名の知れたゴーチエ・ボルサレーロ(Gauthier Borsarello)が、友人のアーサー・メングイ(Arthur Menguy)とジェレミー・ル・フェブル(Jeremiah Le Febvre)と共に経営する。ボルサレーロは以前からファッションのプロに向けてビンテージ品のレンタルサービスを行っており、「ホリデー」の地下にはそのショールームを構えていたが、事業拡大と販売を行うために同店を開いた。

5月に予想されているドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)のパリ初出店は、多くの業界人が心待ちにしている。ファッションとは別分野のニュースとしては、4月にマレ地区に、高品質なイタリアの食材を扱う総合フードマーケット「イータリー(EATALY)」が約4000平方メートルの店舗をオープン予定。さらに5月には、パリ中心地に「イケア(IKEA)」もオープンを控えている。「イケア」といえば、中心地からは離れた場所に約2万平方メートルの広大なショールームと売り場を備えているのが通例だったが、パリの店は4分の1の約5000平方メートルの店舗面積となる。スペースを最大限に利用するため、デジタルデバイスでの家具展示を行う予定だ。この都市型「イケア」が成功すれば、今後他都市でも展開されることが期待されている。

パリでは続々と新店がオープンしているが、実際には決して景気が良いとは言えず、長引く黄色いベスト運動の抗議デモが景気減速をますます加速させている。フランスの経済やラグジュアリービジネスに精通するファッション&ラグジュアリービジネス・コンサルタントのアキム・ムステロ(Akim Mousterou)にパリの百貨店・ショップの潮流について聞いた。同氏は「現在のフランスの状況は、下層は苦境から抜け出せず、中間層は税金の負担を強いられ、富裕層だけが優遇される状況でますます格差が広がっている。それに伴って、ビジネスモデルは富裕層に焦点を当てるような流れに変わっている。あとは観光客(特に中国からの)がメインの客層で、主要な百貨店は高度に訓練された販売員と免税手続き処理を重要視する傾向にある。歴史的建築物を変容させ、アートインスタレーションや派手なイベントを行うのは“インスタグラムの罠”にハマっていると言え、本来のフランスらしいテイストとはかけ離れている。パリジャンたちの足はどんどん遠のいている。その分、彼らは保守的で正統派のセレクトショップを支持する傾向にある」と分析する。

2024年のパリ・オリンピックに向けて、街はますます変化を遂げそうだ。特に観光客に対しては、今まで以上に優しい街になるのではないだろうか。しかし在住者としては、まずは一日も早くデモが沈静化することを何よりも願っている。

「ザ・ノース・フェイス」だけじゃない! ゴールドウインが自前ブランドを強化

ゴールドウインの2018年4〜6月期連結業績は、「ザ・ノース・フェイス(THE NORTH FACE)以下、ノース」が強力にけん引する形で、売上高が前年同期比19.7%増の148億円、営業利益が同2.3倍の11億円だった。同社は「ノース」の他に「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」「エレッセ(ELLESSE)」「ダンスキン(DANSKIN)」などの国内商標権を持ち、日本市場にマッチしたオリジナル企画商品が売り上げに直結しているが、ここにきてスキーを背景とするコーポレートブランドの「ゴールドウイン(GOLDWIN)」のテコ入れを本格化する。キーマンである新井元・執行役員兼「ゴールドウイン」事業部長に、目指すべき未来について聞いた。

ゴールドウインにとっての「ゴールドウイン」とは?

「シースリーフィット(C3FIT)」や「MXP」もあるが、「ゴールドウイン」は社名を冠した基幹ブランドだ。確かに「ノース」は好調だが、それらの商標権ビジネスとは明らかに違い、中途半端は許されない。僕は14年に「ゴールドウイン」の事業部長となったが、お家芸であるスキーだけでは生き残れないと考えている。

スキーウエアビジネスを取り巻く状況について教えてほしい。

スキーウエアは、映画「私をスキーに連れてって」が公開された1980年代後半、弊社とデサント、フェニックスの3社で1000億円を売り上げていた。それが今は100億円足らずだ。原因は、30年以上前のやり方を引きずっていたからであり、僕はまずこれを壊すことから始めた。

その一環が10年ぶりのロゴ変更?

そうだ。18年に刷新した。ただし昨今の流行のような、ロゴで主張する戦略は考えていない。むしろロゴの入っていないアイテムも多い。手前みそだが、「ゴールドウイン」は伝統としっかりとした機能軸を持っている。着心地でも負ける気がしない。しかしスキーウエアはこれまで非日常のスポーツシーンで着るもので、日常着ではなかった。

それをどう軌道修正した?

16年秋冬にライフスタイル・カテゴリーを新設して、本気のスキーギアからスキーテイストの大人のカジュアルウエアに思い切ってテイストを変えた。ありがたいことに「ゴールドウイン」にはファンも付いていたが、これにより顧客離れが進んだことも事実だ。誤解を恐れずに言えば、新生「ゴールドウイン」は、とにかく尖ったものを提案していきたい。その切っ先に“実は語るべきものがある”というのが理想だ。

スキー・カテゴリーとライフスタイル・カテゴリーの割合は?

スキーウエアはほぼ秋冬のみの展開だが、通年でスキー・カテゴリーが7、ライフスタイル・カテゴリーが3だ。申し上げたいのは、リブランディングがスキー・カテゴリーを否定するものではないということ。僕自身スキーヤーだし、「ゴールドウイン」を通じて“スキーは楽しい”を伝えていきたい。ここ20年でスポーツウエアは見違えるほどスタイリッシュになった。「ゴールドウイン」は、スキーが格好いいスポーツであることの力になりたい。スキーは生涯スポーツであり、ダイナミックな感覚を体験できる。

「ゴールドウイン」を最も売る店舗は?

ギンザ シックス(GINZA SIX)にある直営店のザ・ノース・フェイス アンリミテッドだ。「ゴールドウイン」の価格帯は「ノース」より一段高いが、機能とファッションのミックスを理解いただいた上で購入してもらっている。

直営店以外の販路は?

セレクトショップではビームス(BEAMS)やジャーナル スタンダード レリューム(JOURNAL STANDARD RELUME)などに卸売りしており、18-19年秋冬はビショップ(BSHOP)とダウンパーカを、シップス(SHIPS)とスーツにも合わせられる防水透湿のナイロン製フード付きコートを作るなどコラボレーションしている。

海外戦略も推し進めている。

今年、海外合同展示会の「ピッティ・イマージネ・ウオモ(PITTI IMMAGINE UOMO)」「マン・パリ(MAN PARIS)」「マン・ニューヨーク(MAN NEW YORK)」にそれぞれ初出展した。

ファッション業界も注目するバンドYogee New Wavesが「音楽で伝えたいこと」とは?

若者を中心に多くの支持を集めるバンド、Yogee New Waves(ヨギー・ニュー・ウェーブス)。2014年9月に1stアルバム「PARAISO(パライソ)」、17年5月に2ndアルバム「WAVES(ウェーブス)」、今年3月20日に3rdアルバム「BLUEHARELEM(ブルーハーレム)」を発表し、“島3部作”が完結。6月8日からは全国ツアーがスタートする。過去には「ヘリーハンセン(HELLY HANSEN)」とコラボするなど、ファッション業界からも注目が集める彼らが「今、音楽で伝えたいこと」とは何か。

メジャーだとかインディーズだとかはまったく関係ないですね。インタビューで「メジャー初アルバム」って言われて、そういえばメジャーデビューしていたんだって思い出すくらい(笑)。

前作「WAVES」のリリースはメンバーチェンジ直後だったが、それから約2年たって今作はどう変わった?

前作はみんながその時に持っている技術やムードを出し合って作ったが、今作はより深さを追求するというか、一曲一曲の精度を高めていった感じです。バンドとして豊潤な音が出せました。

前作はバンドに加入したばかりでまだ手探りなところもあって、曲を作ってすぐ録音するという初期衝動で作っていましたが、今作はより音の深さが出せました。

前作はぎゅっと詰まった感じはあったけど、今作はリラックスした感じもあって、より広がりが生まれたよね。前作は1か2かだったのが、今作は1.5とか細かい部分も調整でいるようになったと思います。あと、ライブをたくさん重ねてお客さんの雰囲気も分かってきたし、「ライブでこういう曲を演奏したい」っていう思いから曲ができています。

前作からの約2年間で出したい音のイメージが固まってきましたし、どうやったらその音が出せるかも分かってきました。その一つの形が今作では出せたかなと思います。

今作で“島3部作”が完結するが、3部作というのは1stアルバムを出した時から考えていた?

まったく考えていなかったです。前作「WAVES」を出して、次はもっといいものができるし、それが完成したら何かが終わりを告げるだろうとは感じていて、今作を作り終えてそれが確信に変わりました。Yogee New Wavesには青春だったりブルースや悲しみといった“青”というキーワードがずっとあったんですが、それに少し別れを告げられたかもという感じはしています。

今作のタイトル「ブルーハーレム」はどういった思いでつけた?

日本語だと“青の聖域”という意味で、先ほども言ったように“青”にはいろいろな意味が含まれていて、その全てが許さる場所という思いでつけました。

“許される場所”というのは不寛容になりつつある社会とも関係している?

それはないです。社会ではなく、自分に対しての気持ち。僕たちも大人になり、いろいろな気持ちを受け入れられるようになった。その気持ちとアルバムがリンクしている部分はあると思います。

“島3部作”が完結して、次はどこに向かう?

それは僕らにもまだ分かっていなくて、楽しみで仕方ないですね。今言えるのは、最近エレクトリックピアノを買って、そのエレピの音がいい音だなっていうのは確か。

そうした日々の積み重ねで次が決まっていく気がしますね。

あらかじめ決めて向かうのではなく、作り終わった後にここにいるんだなって実感するんだと思う。作りながら何となくは感じていて、それを言葉にできるのは曲ができてから。そこは結果論でいいかなと。日々、やることをやっていればそれが次につながっていくと思います。

「人と同じではなく、みんな自由に楽しんでいい」

細かく言うと1万個くらいあります(笑)。だから逆に、聴いてくれた人に何が伝わったかは聞いてみたいですね。ただ多様性っていうのは伝えたくて、人と同じではなく、みんな自由でいいよという思いはあります。僕らの音楽を聴いて、それぞれが自由に楽しんでくれればそれでいいです。

以前のインタビューで「聴いてくれた人の背中を押したい」と話していたが、その気持ちは変わらない?

1stアルバムを出した頃からその気持ちは変わっていません。でも、それ以外にも多くの気持ちを僕らの音楽には込めています。ただ、聴いてくれた人にこういう行動をしてほしいとか、こういった人をターゲットにしたいとかはなくて。僕らはがその時々で感じた“うれしさ”や“悲しさ”といった感情を音楽にしているので、そこから何を感じるかは聴いてくれた人に委ねたいです。

前作から2年がたち、多くの人に自分たちが受け入れられるようになったという実感はある?

“受け入れられている”というと語弊がありますね。僕らの音楽って受け入れられるというものではないので。

僕たちがカッコイイというものに“共感してもらえている”という言い方の方が近いかも。それでもまだまだだと思っていて、その共感が少しずつ広がっていけばいいかなと思っています。

2年ほど前は“シティポップ”といったカテゴリーでくくられることも多かったが?

角館:そうですね。僕はシティポップが好きなので、うれしいという気持ちでした。ただ、自分たちとしてはロックに近いイメージだったので、一般の人たちが勘違いしないかなっていう心配はありましたけどね。

自分たちの音楽はロックという感じ?

角館:あえて言うなら、という感じですね。いろいろな音楽を昇華しているので、一つのジャンルで縛りたくはないなっていうのはあります。ヨギーの音楽はヨギーでしかなくて、シンプルに好きなことをやろうというのは昔から変わっていないです。

台湾、韓国、タイ、中国など海外でライブを行う機会も増えてきているが?

そうですね。海外の人がすごく興味を持ってくれています。現地の人たちがわざわざ日本語を勉強してくれていたりして、うれしいですね。

海外のお客さんにとっては、僕らの音楽を外国の音楽として聴いてくれている。日本と海外では盛り上がるツボが違うこともあって、それが予想外でもあり、予想通りでもあるのが楽しいです。

みんな一緒に歌ってくれたりして、日本語にすごく興味を持ってくれています。コールも日本語で返答があって、日本の音楽を吸収しようという気持ちはすばらしいなと感じますね。

海外でライブをする時は日本代表という思いでやっている?

もちろん。僕らがおちゃらけた演奏をしたら日本のバンドはダサいってなって思われてしまう。それだけはあってはならない。今後も海外でのライブは積極的にやっていきたいですね。アジアの人はテンションが合うなと感じるのでやりやすいですが、アメリカやヨーロッパだとどんな感じになるのか、それもまた楽しみ。

誰でも手に入れられるものをどれだけカッコよく見せられるかが重要

ファッションブランドとのコラボも行っているが、それぞれファッションのこだわりは?

今日のみんなの服装を見ると、やっぱり「チェック柄のシャツに『コンバース(CONVERSE)』」だってことですね(笑)。昨日マネジャーから「今日の取材は撮影があるから」って言われて、それで来てみたらみんなチェック柄のシャツに「コンバース」っていう(笑)。それがおしゃれだと思っているみたいな。

今日の服は古着で、福生で980円くらいで買ったもの。高いものを着てカッコよく見せるのは誰でもできると思う。高価なものでなく、“誰でも手に入れられるものをどれだけカッコよく見せられるか”っていうのが大事。僕らが好きだったミュージシャンもそうやってファッションを楽しんでいました。

ベルリンの人たちって誰かにもらったものに価値を見出すらしくて、僕もストーリーがある服がいいなと思いますね。おじいちゃんからもらった服とかすごく価値があると思う。だからなのか、メンバーみんな古着が好きですね。

古着ってまったく同じものが見つからないからいい。自分だけのものを見つけられる。

人と一緒じゃないものを着たいっていうのもあるしね。どれだけ高いものを着るとか、レアなものを着るとかではない。どれだけ自分らしくいるかっていうのが大事。

アイデンティティーだよね。

ツアーグッズはだれが考えている?

上野くんが考えています。

今回はこういうのがやりたいとか、柄はどうしようかみたいなのはみんなで考えてます。そこからこういう人にデザインはお願いしたいとかを決めたり、デザインのラフスケッチとかも描いたりしています。みんなそれぞれの意見があって一つにまとめるのは難しいんですが、その中で納得がいくものを作るようにしています。物販のグッズは実際に僕が直接業者の人と打ち合わせして、原価計算をして、発注数決めてとかしています。曲作りとは違うけど、おもしろいですね。

面倒なことも楽しんだ者勝ちだよね。そうしたことも全てが作品につながっていくんだと思います。

6月から全国ツアーも始まるが、意気込みは?

前回のツアー以上のものができるという自信しかないし、来てくれた人は絶対に楽しませてあげられる。僕らも楽しみで、成長している姿を定期的にファンに見せられるっていうのは本当にうれしい。

“ぼっち参戦”(1人でライブに参加すること)って言葉がありますが、そもそもライブは戦じゃないし(笑)。1人でも全然ウエルカム。僕らは音楽で多様性を伝えているので、好きなように観て、自由に自分を解放して楽しんでもらいたいです。

1人で来てくれてもいいし、もちろん友だちや恋人と来てくれてもいい。年齢も何歳でもいいよね。

僕は地方出身だから、自分が育った街にバンドが来るって最高なことでした。今回、地方で初めて訪れる街もあるので、そこに1人で来ても、同じ音楽を好きな人が集まっているし、1人じゃないって感じられるはず。最高の夜になると思うので楽しみにしていてください。

行ったことない街にいくので、僕らも楽しみです。絶対に楽しませます。

ブラジル料理を満喫できる「天空のビアガーデン」が東京・大手町にオープン

サンケイビルのグループ会社のサンケイ会館は、6月3日〜9月19日までの間、大手町の東京サンケイビル4階のテラスでビアガーデン「天空のビアガーデン Terrasse」をオープンする。同ビアガーデンの今年のテーマは「ラテンリゾート」。FIFAワールドカップや2016年のリオデジャネイロ五輪の開催で今注目を集めるブラジル料理を提供する。

2時間飲み放題の「ブラジルプレートセット」(1人3695円、税抜き)は、ブラジリアンサラダ(アサイードレッシング)、グリルプレート(ピッカーニャ、ブラジリアンソーセージ、ガレット)、ポンデケージョ、揚げポレンタ、焼きバナナとアイスクリーム(バニラ、ココナッツ)の内容で、飲み放題のドリンクは生ビール、ハイボール、サワー、カクテル、ワインなどを用意している。料理内容は7月中旬以降に変更になる予定。毎週火曜日はレディースデーで、女性のみ500円引きとなる。平日予約席は2部制(2時間制:1部17:00〜18:30スタート、2部19:30〜21:00スタート)を取り、5月26日から予約受付を開始する。席数は120席で、当日席も用意する。

天空のビアガーデン Terrasse
日程:6月3日〜9月19日(平日のみ。7月12日〜8月31日は土曜日も営業)
時間:17:00〜23:00 土曜日15:00〜22:00
※ラストオーダーは平日21:00、土曜日20:00
場所:東京サンケイビル4階テラッセ(東京都千代田区大手町1-7-2、地下鉄「大手町」駅A4・E1出口直結)
料金:3695円(税抜き、火曜日はレディースデー、女性500円引き)
問い合わせ:070-5545-9045(予約専用)