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「グッチ」の球根を育て、「バーバリー」の店長会に出席、メガネ大賞授賞式で重責を思う

台風19号は恐ろしかったですね。被害に遭われた皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。そして一日でも早く平穏な日常に戻れますよう、心からお祈り申し上げます。

先週はパリコレ情報のアウトプットや年末年始の特集の打ち合わせなど内勤が多く、写真に残したネタは少なめでした。会議ばかりしていたらあっという間に年末が来そうです。さあ、今週は「楽天 ファッション ウィーク東京(Rakuten Fashion Week Tokyo)」です!

パリから帰国した翌日。ベランダに放置していた植木鉢に芽が出ていました(写真5枚目)。枯れてしまったと思っていたからその生命力に驚きです。

植えていたのは、以前「グッチ(GUCCI)」からもらった球根(写真1枚目)でした。何の球根か説明がなかったのでまずはネットで調べておおよそ識別(写真2枚目)。それぞれに育て方があるのでしょうが、絵のように“咲き乱れ”させたいというエゴを優先し今春、やや強引に一つの鉢に植えました。結果、ヒヤシンスなどがきれいに咲いて(写真3、4枚目)万々歳でしたが、予想と違ったのは“ひとつの花が咲き終わる頃に次の花が咲く”という現実。「グッチ」の“フローラ” のように“咲き乱れる”のは理想の姿でした。

それにしても球根は大切に扱うと繰り返し花を咲かせるのですね。今季の「グッチ」が見せたサステイナビリティーのメッセージが頭をよぎります。繰り返し咲かせることができたらアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)「GUCCI」クリエイティブ・ディレクターに報告しようと思います。

国際メガネ展IOFT内で開かれた「メガネ大賞2020」の授与式に審査委員として出席しました。応募製品と真剣に向き合い選びましたが、受賞で喜ぶ方の笑顔や、逆にグランプリを逃してがっかりする人の声を聞くと責任の重さを感じます。一つの製品には長い時間をかけた開発やデザインのこだわりが詰まっているのだから当然ですよね。隣に座った海外からの受賞者の方はグランプリを逃したことが本当に悔しそうで、通訳の方に他社製品の特長を事細かに聞いていました。こうやって研究のきっかけになるのもアワードの意義ですよね。

IOFTはアジア最大のメガネの国際商談展で、会場は東京ビッグサイト内に新しく完成した南棟でした。東京ビッグサイトは2020年東京オリンピック・パラリンピックでメディアセンターとして活用されることから、一部はすでに準備工事に入っています。南棟へ向かう歩道からは東京湾が臨めて開放的です。

主催社であるリード エグジビジョン ジャパンの皆さんはいつ何時もやる気に満ち満ちていて営業力が高く関心していますが、それを象徴するのが会場入り口にドカンと張られている「次回出展申込受付中」パネルだと思います。文字通り、次回のIOFTの予約を受け付けるマップで、予約が入った場所がマークされています。迫力あります。ストレートで分かりやすい訴求って大事です。

タクシーに乗ったら「WWD JAPAN.com」の記事が流れてきたので慌てて連写。突然のシャッター音に運転手さんがビク~ッ!!としていました。ごめんなさい。外で自社の広告を見るのってソワソワします。外出先で家族と会うと照れ臭い感じとでもいいましょうか。タクシー内の広告は、業務効率化のCMが多いからいい意味で目立ってよい感じ。今秋から10都市で流しており、都内は9200台が該当します。当たったらラッキーと思ってくださいね!

「バーバリー(BURBERRY)」の店長会に呼んでいただき、ラグジュアリービジネスの傾向やその中での「バーバリー」の位置づけについてなど、話をしました。人前での話は慣れている方ですが、「バーバリー」を熟知している人たちの前で「バーバリー」について語るのはさすがに少し緊張します。

こういった登壇の場で自分に言い聞かせているのは「日頃考えていること以上は話せないのだから無理して良い事を言おうとしない」と「目の前にいる人たちと対話をしながら話す」です。こちらからの一方的な話であっても、聞き手の空気は十分伝わってくるので、その空気を受け止めながら「ん?通じてない?」と思ったら言葉を代えて言い直したり、聞き手に助言を求めたりしながら場を作り上げるようにしています。店長の皆さんに伝わっていますように!

終わってから、バーバリー・ジャパンの皆さんと記念撮影。左から、山口エマ=マーケティング&コミュニケーション ディレクター、自分、小田切賢太郎社長、吉場拓リテールトレーニング&エデュケーションシニア マネージャー。トーマス・バーバリーのTBポーズを教わりましたが、私だけできてないみたいです。

サステイナビリティーに関するアクションは2020年春夏コレクション全体を通じての大きなテーマとなりました。ミラノ・コレクションはそこにどのような答えを出したのか!?特集をぜひご覧ください。おやつは寒くなると食べたくなるスターバックスのこれ。

乳がんを経験した女性たちと学生との協業によるファッションショーのキックオフミーティングに参加しました。ショーの舞台は、セレクトショップのイザ(IZA)が毎年開催しているチャリティーイベント「イザ ピンク クリスマス(IZA PINK CHRISTMAS)」。このイベントは、乳がん検診の重要さを啓もうするのだ!同時にファッションの楽しさ美しさを伝えるのだ!!その2つは相反しないのである!!!という強い信念を持つイザの田中タキ代表のパッションと行動力から生まれたもので、その主旨に賛同して私も毎年参加しています。

学生は大阪文化服装学院のスタイリストマスター科の皆さん。モデルとなる女性たちの中には乳房を全摘出している方もいます。でも大事なのは、そこだけではありません。それは彼女たちのひとつの側面。乳がん(も)経験した女性たちの人生を丸っと輝かせるスタイリングができるのか。学生たちの聞き出し引き出す力と、本人の予想を上回るような提案力が問われます。さてどんな仕上がりになるのか。楽しみです。

ミーティングの後はプロのモデル園田マイコさんによるウォーキングレッスンも。歩き方が変わると皆、グイっときれいになります。

辺見えみりの「アウターサンセット」が東京・南青山に路面店

女優でタレントの辺見えみりが手掛けるファッションブランド「アウターサンセット(OUTERSUNSET)」は9月2日、オフィスに併設した初店舗を東京・南青山に開いた。場所は表参道駅から徒歩7分の閑静な裏通り。約33平方メートルの店内には、辺見がセレクトしたソファやテーブルなどのビンテージ家具をはじめ、特注の真ちゅうラックとハンガー、ドライフラワーの装飾などを取り入れている。

辺見は内装のこだわりについて「ナチュラルなウッド素材とゴールドの組み合わせが好きで内装に取り入れています。お気に入りのビンテージ家具を並べていますが、中には私物のランプを置いていたりと(笑)、私の家に近い雰囲気です。でも生活感は出さないで、訪れた女性たちがファッションを通して女性であることを楽しんでもらえる場所をイメージしました」と話す。

同店ではオンラインで取り扱ってきたオリジナルウエアを試着して購入できるほか、辺見が買い付けたセレクト雑貨も販売している。オープン直後の雑貨は、ピアスなどのアクセサリーやビンテージの「バカラ(BACCARAT)」のワイングラスなどを並べている。品ぞろえについては、「小さな店だからこそできることをやっていきたいと思っています。これからパリへ買い付けに行きますが、バッグやシューズなど雑貨をはじめいい古着が見つかれば入れていったり、デニムなどオリジナルでは作っていないものを買い付けたりしたいです」と説明する。

店は不定休で、9月の営業日は3、14、21、26、27日の5日間。今後の営業は公式のインスタグラムなどで随時告知する。辺見本人も店頭で接客する日もあるという。「オープン後はなるべく店舗にいたいと思っていますが、必ずいることは難しいので、たまにレアキャラとして見かけてもらえれば嬉しいですね(笑)。お客さまとはお話を楽しみたいです」と辺見。また「店舗が落ち着いてきたら、お客さまに季節に合ったお茶やドリンクをこだわりのコップに入れて提供していきたい」という。

今後もポップアップなども開いていくほか、コラボレーションにも挑戦していく。「この春夏からスタートした『プラステ(PLST)』さんとのコラボレーションも好評をいただいています。次にやって見たいことは、コラボレーションでバッグやシューズを作ること。この夏、ブランドオリジナルで作ったカゴバッグは数百個が10分で完売してしまったんです。もっと作ればよかったなと思いました(笑)。学びつつ、次に生かしていきたいですね。とはいえ『アウターサンセット』は大きな拡大を考えている訳ではないので、大切に育てていきたいと思っています」と語った。

■「アウターサンセット」
営業日:9月3、14、21、26、27日
時間:平日13:00〜18:00/土・日・祝日が11:00〜17:00
住所:東京都港区南青山5-15-9 フラット青山101
※10月以降の営業日時は公式インスタグラムと公式オンラインサイトで配信

■「アウターサンセット」西宮阪急ポップアップストア
期間:10月1〜8日
辺見えみり来店イベント:10月6日
住所:兵庫県西宮市高松町14-1

■「アウターサンセット」名古屋タカシマヤ ゲートタワーモール ポップアップストア
期間:10月23〜11月5日
辺見えみり来店イベント:10月26日
住所:名古屋市中村区名駅1-1-4

■「プラステ」新宿店 辺見えみり来店イベント
日程:10月12日
住所:東京都新宿区新宿3-13-3

2020年ファッション業界の流行&ヒットワード パート

2020年も間もなく終わろうとしている。今年のファッション業界は、”アベノミクス消費”に歓喜したり、”プロデューサー巻き”に代表されるバブルファッションの波がストリートに押し寄せたり、新たな購買行動の”ショールーミング”が話題になったりと大忙しの一年だった。ここでは、今年流行した話題のキーワードを「WWDジャパン」が勝手に選定。あなたはいくつわかりますか?

ラグジュアリー・ブランドのロゴをパロディしたアイテム。人気モデルやブロガーたちから火が付き、ストリートやモードのコーディネートに合わせるスタイルが流行した。ただし、あまりに似すぎていたり、過激なメッセージを加えてしまうと笑えない事態になるので注意したい。

ニットやシャツを肩にかけるスタイル。かつてはテレビ局のプロデューサーか石田純一(同氏は”純一巻き”と公言していたが、あえなく不採用)くらいだったが、今年は10代〜20代の若者たちに大ブームが到来。男女の性差、青文字系・赤文字系の雑誌の垣根をも飛び越え、思い思いに肩掛けスタイルを楽しんだ。肩にかけたニットはいつ着るの?今でしょ!

パンプス以上ブーティ未満のデザインの、甲深パンプスのこと。シューズ界に突如出現した期待の新星で、百貨店やセレクトショップのバイヤーが今季売り上げ絶好調の太鼓判を押す、シーズン問わず履ける優れモノだ。「『パンプス』と『ブーティ』の掛け合わせなら『パンティ』だろう!」なんて寒いツッコミをいれると、女子社員から靴が飛んできますぜ。

eコマース用語の一つで、オンライン・トゥー・オフラインのこと。オンライン(インターネット)の情報がオフライン(実店舗)の来店動機を促すプロモーション手法。オンとオフを使い分けるよりも、オンとオフを連動させるほうが今っぽいというワケです。

あの”ヒルズ族”の進化系として、主にアフィリエイトビジネスで大金を稼ぐ種族。カリスマ的存在の与沢翼は11月、新雑誌「ネオヒルズ・ジャパン」を創刊!と同時に暴行容疑で書類送検されてしまった。レスリー・キーによる撮り下ろしの表紙がなんともバブリーだ。

2020年春夏は「カルバン・クライン」へのメッセージなのか

2020年春夏シーズンのメンズコレクションを取材する記者2人が、見たまま感じたままにコレクションをレビューします。先輩記者Mは15年間メンズコレクションを見続けてきたベテラン、後輩記者Oは取材歴3年目。時には甘く時には辛口に、それぞれの視点で最新コレクションを語り合います。

さあ、パリメンズがいよいよ本格スタートしています。2日目のラストは 「ラフ・シモンズ(RAF SIMONS)」。いつも郊外の会場を選ぶことが多いですが、今回もやっぱり遠かった。中心地から車で40分、電車だと1時間ぐらいかかるショー会場でした。広々として会場内にはビニールがグルグルに巻きつけられたシートがランダムに置かれていて、何かが起きそうな空間のように感じました。ただ、ショー開始時間の21時は過ぎているのに、人の集まりがまばらだったような気がしました。

もうね、マジ遠すぎる。こんな遠い場所、オートクチュール・コレクションでヴェルサイユ宮殿に行った時以来、経験がないもん。1回しかないけど。加えて21時って言う遅い時間帯だし、「『ラフ』だからきっと遅れるよねぇ。帰りは22:30?じゃあやーめた」なんて人もいたハズ。「ラフ」が大好きなボーイズが聞いたら、怒りそうな話だけどね。「怒る」と言えば、ラフ、このショーで誰かに怒ってたよね?

激ギレでした。まず「STONE(D) AMERICA(アメリカに石つぶて)」という強いレタリングを見て、ああアメリカにメッセージを発信してるんだな思いましたけど、星柄のTシャツをペンキで荒々しく塗りつぶしたり、パンツをズタズタに引き裂いたりしていて、おおーこれはアメリカに怒ってるなと。そしてアメリカといえば、ラフを見放した「カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」ですよ。

英語が苦手なOさんは分からなかったかもだけど冒頭、BGMの中に「嘘つき!アメリカンメディアの嘘つき!アメリカの会社の嘘つき!独裁的なアメリカの嘘つき!」ってセリフがあったんだよね。その瞬間、「あ、こりゃ『カルバン・クライン』を手掛けるアメリカン企業PVHコープにキレてるな」って思った。コレクションは、「R&D(リサーチ&デベロップメント)」って文字を刺しゅうした白衣みたいなコートから始まったよね。「俺にもうちょっとやらせれば、いろんな実験を通して『カルバン・クライン』を変えられたのに」ーー。そんなメッセージに思えてしまった。

ショー後のインタビューでは、何かに巻きつけられる、縛られることがコレクションテーマの一つだったと言っていたそうで、それも何だか意味深です……。個人的にラフは好きだし、本当にアメリカやPVHコープへの直接的な怒りのメッセージだったら少し大人気ないなとは思いますが、怒りでも悲しみでも、デザイナー自身のパーソナリティーがにじみ出ているコレクションってやっぱり引きつけられます。難易度スーパーハードなアイテムばかりでしたけど。

切って重ねてくっつけての“実験”ラインは、生産されるのかな?オーバーサイズの白デニム、チビ&ビッグシルエットのニットあたりは、着やすそうだけどね。これだけ怒ったコレクションを「大人気ないと思う」か、それとも「強い意志の結果だから共感する」かは人それぞれだけど、そもそもデザイナーズブランドって、「好かれるか、嫌われるか」のどっちかのハズだから、感情を喚起できるだけで成功だったんだと思う。最近はそのブランドも「一番コワいのは無関心・無反応」って思っていて、嫌われても意志を表明する勇気を持ち始めているから。数年後(来年じゃない、残念ながら。ラフは早すぎるw)のトレンドセッターのラフが、これだけ強い意志を表明したんだから、数年後のファッションの世界は、みんなの意見が渦巻いている面白い世界になっているかもね。

「エメル リファインズ」の2019−20年秋冬はビンテージやミニマムなどがキーワード

ユナイテッドアローズのウィメンズブランド「エメル リファインズ(EMMEL REFINES)」は、「ジュエル チェンジズ(JEWEL CHANGES)」からリブランディングし2019−20年秋冬で2シーズン目を迎える。ファーストシーズンはコンセプトのソフトモードフェミニンを提案する軸と、「ジュエル チェンジズ」の軸だったフェミニンモード、コンサバスイートといった通勤スタイルの2軸で進めて来たが、秋冬はこの2軸を融合したスタイリングを訴求し、より裾野を広げる。

「春夏は2人の主人公がいて、2つのスタイルがあった。秋冬は1人の女の子の部屋をイメージし、その女の子が好きなものに囲まれて過ごすワードローブを提案する」(担当デザイナー)と語る。キーワードは、“70年代ビンテージ”“90年代ミニマム”“クリーンフォークロア”“カジュアルモード”。素材でオリジナルプリントのビンテージライクなペイズリー柄などを採用し、デザインでシャツワンピースにすることで、ビンテージに寄り過ぎない、今っぽさを加える。そのほか、べっ甲のアクセサリーをつけたトップスやクロコの型押しバッグ、大きめの指輪など雑貨でビンテージ感を表現した。キーカラーは赤みのあるブラウンからピンク、テラコッタに、くすんだブルーやピスタチオカラーをアクセントにする。アイテムはシェア45%と強みであるスカートとワンピースをさらに強化する。

また秋冬はコラボアイテムを拡大する。マリリン・モンロー(Marilyn Monroe)をモチーフにしたTシャツやパーカなどをそろえる「ジョージ バリス(GEORGE BARRIS)」や、本格的なダウンで山にも日常にもマッチする「イエティ(YETI)」、カットソーやパーカなどをそろえる「フルーツオブザルーム(FRUIT OF THE LOOM)」などを展開する。

現在、EC化率は30〜40%。「オフィシャルのSNSもそうだが、店頭のスタッフが個人的なSNSでも発信している。『エメル リファインズ』だけではなく、ほかのブランドとのスタイリングをアップしたり、スタッフ同士で写真を取り合ってアップしたりと楽しんでいる。こういった楽しさを伝えたい」と語る。

アダストリアEC担当に学ぶ、風通しの良いチーム作り

アダストリア(旧トリニティーアーツ)は2014年、「ベイフロー(BAYFLOW)」をスタートした。当時は実店舗と「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」での販売だけだったが、自社ECの開始や直営店増加など、順調に規模を拡大してきた。そんな「ベイフロー」のECを山科綾・営業部アシスタントマネジャー(以下、山科)と稗田(ひえだ)亮・営業部アシスタントマネジャー(以下、稗田)の2人が支えてきた。彼らは何でも言い合える環境を大切にしており、社内でも特に風通しの良いチームを維持できているという。7月に引越しを終えたばかりの新社屋で、2人の働き方と日頃の業務について聞いた。

自社EC、ECモールを合わせて2人で管理・運用しています。ささげ(撮影・採寸・原稿)から売上管理、在庫管理まで全てを担当しています。ECでは、店舗よりも商品の動きが早いという特徴があります。なので、売り上げも在庫も毎日何度もチェックをして、機会ロスをしないよう在庫管理などをしています。特に、月曜日は週ごとの報告や戦略を考えたり、その週の在庫傾向を考えるなど、忙しいですね。

撮影スタジオが会社から10分くらいのところにあるので、EC用の商品撮影には基本的に立ち会って、コーディネートチェックをしています。また、自社ECではメルマガの配信やバナーの製作などが必要になります。「ベイフロー」事業部は30人くらいいるのですが、とても風通しが良くて、何でも言い合える環境なので、デスクでコミュニケーションをとりながらいろいろと決めていくことが多いと思います。ある意味、うるさい事業部かもしれません(笑)。

社内のEC事業への対応はいかがですか?

ECは成長分野でもあるので、非常に積極的だと感じます。売り上げ規模が小さい頃は実店舗を優先しがちな部分もありましたが、今はわれわれに任せてもらえる部分も増えてきました。事業部からモデル撮影のための販促費用を出してもらうなど、いろんな施策も試せるようになりました。

自社ECとモールの運用で意識していることはありますか?

自社ECはブランド演出ができる場所。他社ECモールは一番売れるディベロッパーという立ち位置かもしれません。モールでの売り上げランキングに出るなど、露出が大切だと考えています。

やりがいを感じるのはどんな時ですか?

ECでは打ち出した反応がダイレクトに戻ってきます。それが一番のやりがいです。レビューを見るときは辛らつなコメントもあるので、うれしい反面、思うところもたくさんあったり。

自分が仕掛けた商品がダイレクトに売り上げにつながるのは、一番やりがいを感じる瞬間です。ECも1つの店舗だと考えていますが、直営店とは売り上げ規模や動く在庫も違います。結果が明確に出るということがうれしいですね。

逆に、仕事上で難しいと感じる部分はありますか?

一人では完結できない仕事なので、コミュニケーションや伝え方を間違ってしまう可能性がある、というのが一番難しいところです。特にECでは直接接客ができないので、キャプション一つ一つが重要になってきます。レビューを見てキャプションを変えたり、メルマガの参考にしたりすることもあります。サイトトップを変えることは、店頭でボディーを変えるようなもの。でも、ECでは撮影が必要なので、店頭と違って納品されてもすぐには出せないというもどかしさもあります。

社風として失敗に対して怒られることはないので、とにかくアクションをしてみようという風潮が強いんです。そのあと修正すればいいと。そのためにMDやプレスを巻き込んでいくことも多く、そういった部署を超えた取り組みは部署内の業務よりは大変ですが、必要なんだと思います。

仕事におけるこだわりはありますか?

基本的には自由に運用をしていますが、ブランドのムードを大切にすることを心がけています。自分の趣味に走ったりしないよう、イメージビジュアルを参考にしています。

同じく、「ベイフロー」としてはムードを演出したいので、ビジュアルにはこだわっています。スタジオで撮影した写真はそのまま他社ECモールでも使用することで世界観を統一できるようにしています。あとは、商品コメントや写真の選択など、現場としてのチェックや気遣いも欠かせません。

今後の目標・課題はなんですか?

売り上げを上げていきたいです。加えて、認知度が低いこともあり、もっと知ってもらうことが必要です。特に、ライフスタイルというカテゴリーの中で顧客を増やしていきたいです。

この仕事に向いていると思うのはどんな人ですか?

いい意味で、我の強い人がいいのではないでしょうか。会社として全てを実現するのは難しいけれど、こうしたい、という意思が強い人に向いていると思います。

アパレル企業がどこもECを強化するという時代の中で、新しいチャレンジをしたい人が一番向いています。ファッションEC業界は経験が豊富な人も少なく、年齢も関係ない業界なので、吸収してチャレンジする精神が大切です。

普段のリラックス方法はなんですか?

繁忙期を除けば仕事とプライベートはきっちり分けられるので、土日はきちんと休んで、一人でカラオケに行きます(笑)。1カ月行けなかったらウズウズします(笑)。

息子が1歳なのですが、休日に公園で遊ぶのが何よりの癒しです。植物にハマった時は静岡まで車で買いに行ったり(笑)。土日はアクティブに過ごしています。

「ギャルソン」が「グッチ」「バーバリー」「マルジェラ」など9ブランドとコラボ 川久保玲がデザイン

「コム デ ギャルソン(COMME DES GARCONS)」は、「グッチ(GUCCI)」「バーバリー(BURBERRY)」「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」、ジャンポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)など9つのブランドやデザイナーとコラボしたホリデーコレクションを11月23日に日本で世界先行発売した。海外では12月6日から各地の「コム デ ギャルソン」の店舗およびドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)で発売する。

毎年発売しているホリデーコレクションだが、今年は川久保玲「コム デ ギャルソン」デザイナーが、「グッチ」のアレッサンドロ・ミケーレ(Alessandro Michele)、「バーバリー」のリカルド・ティッシ(Riccardo Tisci)、「メゾン マルジェラ」のジョン・ガリアーノ(John Galliano)ら各ブランドのデザイナーにアイコン的なアイテムやデザインを提出するように頼み、それを川久保デザイナーがデザインした9アイテムをそろえる。

その他、今回のホリデーコレクションでコラボしたブランドは「ウォルター ヴァン ベイレンドンク(WALTER VAN BEIRENDONCK)」「シモーネ ロシャ(SIMONE ROCHA)」「クレイグ グリーン(CRAIG GREEN)」「マリーン セル(MARINE SERRE)」「ステューシー(STUSSY)」と、川久保デザイナーの文化的アンテナの高さと広い嗜好が窺えるラインアップとなっている。

ゴルチエとのコラボは、マリンストライプのトップスに赤のポルカドットを加えたもので、「バーバリー」とのコラボは、ブランドのチェックパターンのスカーフに、“My Energy Comes from my Freedom”という「コム デ ギャルソン」のスローガンをプリントした。「メゾン マルジェラ」とは、同ブランドが1993年から毎シーズン販売しているアイコンアイテム、エイズのチャリティーTシャツでコラボした。「メゾン マルジェラ」が同チャリティーTシャツで他ブランドとコラボするのは初めてのことだという。「グッチ」とは、「コム デ ギャルソン」のPVCトートバッグに「グッチ」のストライプを施した。価格帯は250〜500ドル(約2万8000〜5万6000円)だ。

エイドリアン・ジョフィ(Adrian Joffe)=コム デ ギャルソン インターナショナル(COMME DES GARCONS INTERNATIONAL)最高経営責任者(CEO)兼ドーバー ストリート マーケットCEOは、今年のホリデーコレクションは「単なるコラボではない。どうやって人々と一緒に働くことができるかというインクルーシビリティー(包括性)を表している。コラボパートナーとのブレーンストーミングや単なるやりとりではなく、信頼と尊敬に基づいた『コム デ ギャルソン』スタイルのコラボレーションが生む相乗効果をわれわれはいつも楽しんできた。玲は1つの船に2人の船長がいるのは好きじゃない。だから今回はコラボパートナーに完全に任せるか、彼女に完全に任せるかを選んでもらった。結局、9つのブランド全て彼女に完全に任せることで快諾してもらったよ」と語る。

約20年間毎年発売しているホリデーコレクションのねらいについてジョフィCEOは「人々がセールを待ち望み、贈り物や新しいものが欲しくなるという季節の終わりに店舗に活気を与えるため。こうしたいつもと違う状況で店舗を訪れると、ホリデーコレクション以外のシーズンのものも違って見えるんだ」と言う。

即完売しそうな今回のホリデーコレクションだが、「各店舗がオーダーした分だけ、制限なくできるだけ多く作るようにした。1カ月で売り切るだろうが、意図的に限定品として販売するつもりはない」とジョフィCEOは話す。

「ディオール」メゾンコード研究 創業地の名前を冠した“トロント モンテーニュ”

歴史あるブランドはアイコンと呼ばれるアイテムや意匠を持ち、引き継ぐ者はそれを時代に合わせて再解釈・デザインする。アイコン誕生の背景をひもとけば、才能ある作り手たちの頭の中をのぞき、歴史を知ることができる。この連載では1946年創業の「ディオール(DIOR)」が持つ数々のアイコンを一つずつひもといてゆく。奥が深いファッションの旅へようこそ!

文化はしばしばブランドの世界観と強くつながり、後世のデザイナーたちをインスパイアする。「ディオール」の創業地はパリ8区のモンテーニュ通り30番地である。シャンゼリゼ大通りとセーヌ川をつなぐこのマロニエの並木道は、今でこそ世界屈指の高級ブティック通りとして知られるが、創業者のクリスチャン・ディオール(Christian Dior)がこの地に一目ぼれしたのは戦後間もない1946年のことだ。個人の邸宅であったエレガントな建物を「端正なバランスに従って」改装し、同年12月16日にお披露目。その数週間後にはここで初のファッションショーを開いた。以降、この地からたくさんの物語が生まれている。同じ通りに暮らし、「ディオール」のミューズでもあった女優のマレーネ・ディートリヒ(Marlene Dietrich)も30番地でのショーを何度も訪れている。この話からだけでもムッシュ・ディオールが先見の明で開いたこの場に人々が集まり、流行を生んできたことが目に浮かぶ。「ディオール」の現アーティスティック・ディレクターであるマリア・グラツィア・キウリ(Maria Grazia Chiuri)は、ムッシュの執務室が残るこの地について「人と場所とのつながりが極めて強力になることがあります。メゾンの歴史発祥の地に足を踏み入れてすぐにそれを感じました」と話している。

そのつながりに着想を得て、マリア・グラツィアが今春スタートしたのが新ライン“トロント モンテーニュ(30 Montaigne、※注 トロントはフランス語で30の意味)”である。「ディオール」を象徴するアイコニックなアイテムを集めた小さなワードローブで、“バー”ジャケットやトレンチコート、プリーツスカートなど流行に左右されることなく愛されるウエアやアクセサリーがそろう。同ラインのコンセプトに合わせたショルダーバッグは最高級のレザーを用い、型紙を使って裁断し一つ一つのピースを組み立てている。縫製からラベルのディテールに至るまで全て職人による手作業だという。「新ラインではメゾンのアイデンティティーを反映するのと同時に、女性がそれぞれのライフスタイルに即した“マイ ディオール”の魅力を持つきっかけを提供したいと考えました」とマリア・グラツィア。スマートフォン用インナーポケットを備え、留め具はワンタッチで開き、ストラップは長さを調整することでクロスボディースタイルも楽しめるなど、細やかな心配りは現代を力強く生きる女性デザイナーならではといえるだろう。

「フェンディ」がバッグ“ピーカブー”10周年で展覧会 森星や安藤桃子が語る家族のきずな

フェンディ(FENDI)」は、ハンドバッグ“ピーカブー”の誕生10周年を記念し、チャリティ企画「ジャパン ピーカブー プロジェクト」を行っている。「世代を超えて受け継がれるアイコン」をテーマに、モデルの森星、映画監督の安藤桃子、シンガーのゆう姫(Young Juvenile Youth)と組んで“ピーカブー”を製作。9月11~24日に、3人がデザインした“ピーカブー”を中心に同プロジェクトを紹介する展覧会を銀座 蔦屋書店内で開催する。10日には、3人が登壇するトークイベントも行った。

「フェンディ」が女系家族に受け継がれているメゾンであることに重ねて、デザイナーやエッセイスト、女優などとして活躍する祖母や母親、姉妹を持つ3人を選出した。展覧会では、3人がデザインした“ピーカブー”を展示。森は黒いクロコダイルレザーに祖母であるデザイナー、森英恵も好んだという花のモチーフをビーズ刺しゅうで載せ、高知を拠点とする安藤は高知のニホンジカの角と浜田和紙を使用、ゆう姫は母と娘をテーマにした自作のイラストを刺しゅうの図柄におこすなど、3人の個性や家族との関係性を思わせるデザインだ。

トークイベントでは、3人が家族とのきずなについて語った。「家族はみな大事だが、中でも若くして来日して、自分を含め5人の子どもを育てた母をリスペクトしている」(森)、「家族とは励まし合って、愛し合って、同時に負けられない存在。年を重ねるごとに関係は深まっている」(ゆう姫)、「普段は忙しさの中で家族との関係がおざなりになっているが、子どもを産んだ時に最初に『お母さんありがとう』と自分自身が感じたことに驚いた」(安藤)。

3人が製作したバッグは、特設サイトで9月11~24日にオークションを行い、収益は3人が賛同する団体にそれぞれ全額寄付する。また、今回のプロジェクトによる収益と同額を、北海道地震の被災者に日本赤十字社を通して寄付する。

展覧会では、これまで英国や中国、日本などで行った同プロジェクトで、アーティストのアデル(Adele)や日本画家の松井冬子らと組んで製作した“ピーカブー”も展示している。親子でミニサイズの“ピーカブー”を折り紙で作ることができるワークショップや、“ピーカブー”のカスタムをウェブ上で体験できるコーナーも設けた。

富裕層や観光客向けへと変化 パリの百貨店・ショップ最新事情

2017年にセレクトショップ「コレット(COLETTE)」が閉店してからというもの、心にぽっかりと穴があいたかのように、パリの街は少々盛り上がりに欠けていた。とがったセレクションで支持される「ザ・ブロークン・アーム(THE BROKEN ARM)」や「コレット」の元従業員がオープンしたショップ「ヌー(NOUS)」などは一部の業界人には人気だが、影響力が大きいとは言い難い。ECの台頭によって実店舗の経営は厳しいのかと思っていたが、昨年末から百貨店やショップに関するニュースが続々と舞い込んできた。その中から、面白いショップやコラボレーションなどを紹介する。

最も大規模で、人の流れを変えると予想されているのは、3月28日にオープンした百貨店ギャラリー・ラファイエット(GALERIES LAFAYETTE)が開いたシャンゼリゼ通りの新店だ。百貨店というよりコンセプトストアのようなポジショニングで、多彩な企画を打ち出し、“提案型の実験的店舗”をコンセプトに掲げている。パーソナルスタイリストやテクノロジー、アプリを活用し、ミレニアル世代や新たな顧客層の獲得を目指している。従来の店舗よりも地域の顧客を増やすことを想定しているようだ。しかし、大型店よりも個人店、テクノロジーよりもハンドメード、便利さよりもあえて不便さを選ぶようなフランス人が、大衆的な百貨店に、それもシャンゼリゼ通りに足を運ぶとは思えない。やはり観光客が大半を占めることになるのではないかと予想するが、話題性があるため集客率が高いことは確かだ。

パリの百貨店の中で、地元の顧客が多いのはボン・マルシェ(LE BON MARCHE)百貨店だ。パリ左岸の高級住宅街に建つ品のある館内では、いつ行ってもBCBG(上流階級)と思われる素敵なマダムを見かける。従来の顧客を取り込む保守的な面と、気鋭デザイナーやスタートアップ企業とのコラボレーションなど挑戦的な面の2面性を有する。同百貨店は4月22日まで、米企業のアルマリウム(ARMARIUM)とコラボレーションし、ラグジュアリーブランドの服のレンタルサービスを実施している。アルマリウムは16年にレンタルサービスの事業をスタートさせ、ニューヨークにショールームを構える。18年度の売上高は前年比2倍と好調で、フランスの主要企業とのコラボレーションは今回が初めてだ。オンラインで予約をして百貨店へ行くと、独自開発したAIロボットのアルミボット(ARMIBOT)が作成したルックブックをiPadで閲覧でき、服の詳細を開くと、スタイリストによるスタイリング指南の動画を見ることができる。選択可能なブランドは、「ハイダー アッカーマン(HAIDER ACKERMANN)」「パコ ラバンヌ(PACO RABANNE)」「ジェイソン ウー(JASON WU)」「シエス マルジャン(SIES MARJAN)」「アーデム(ERDEM)」「アレクサンドル ボーティエ(ALEXANDRE VAUTHIER)」など約50ブランドの19春夏コレクション。アメリカで成長している新事業なだけに、フランスでの今後の広がりが注目される。

ショップ分野においては、今年1月にレピュブリック広場近くにオープンした「ザ・ネクスト・ドア(THE NEXT DOOR)」が好調だ。同店はフランス南東部の地方都市アヴィニョンに2店舗とECサイトを有し、メンズのラグジュアリーブランドとストリートウエアを扱う。セレクトする約70のブランドは「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「ジル・サンダー(JIL SANDER)」「マルニ(MARNI)」のほか、「サカイ(SACAI)」「アンダーカバー(UNDERCOVER)」「コム デ ギャルソン・ジュンヤ ワタナベ マン(COMME DES GARCONS JUNYA WATANABE MAN)」「ビズビム(VISVIM)」など日本ブランドの名も並ぶ。「ステューシー(STUSSY)」「ストーンアイランド(STONE ISLAND)」といったカジュアルブランドも多く、Tシャツは40~400ユーロ(約4960~4万9600円)と価格のレンジが広い。4フロア構成となる予定だが、2〜3階はまだ準備中だ。1階は主にウエアが陳列され、地下にはスニーカーが並ぶ。特にスニーカーはレアなラインやコラボレーションモデルもそろえており、マニアからの人気が高いという。

ビンテージ服マニアが熱狂しているのは、昨年11月にパリ16区にオープンした「ル・ヴィフ(LE VIF)」だ。16年にオープンした「ホリデー(HOLIDAY)」の斜め向かいに位置する。ビンテージ服の世界で名の知れたゴーチエ・ボルサレーロ(Gauthier Borsarello)が、友人のアーサー・メングイ(Arthur Menguy)とジェレミー・ル・フェブル(Jeremiah Le Febvre)と共に経営する。ボルサレーロは以前からファッションのプロに向けてビンテージ品のレンタルサービスを行っており、「ホリデー」の地下にはそのショールームを構えていたが、事業拡大と販売を行うために同店を開いた。

5月に予想されているドーバー ストリート マーケット(DOVER STREET MARKET)のパリ初出店は、多くの業界人が心待ちにしている。ファッションとは別分野のニュースとしては、4月にマレ地区に、高品質なイタリアの食材を扱う総合フードマーケット「イータリー(EATALY)」が約4000平方メートルの店舗をオープン予定。さらに5月には、パリ中心地に「イケア(IKEA)」もオープンを控えている。「イケア」といえば、中心地からは離れた場所に約2万平方メートルの広大なショールームと売り場を備えているのが通例だったが、パリの店は4分の1の約5000平方メートルの店舗面積となる。スペースを最大限に利用するため、デジタルデバイスでの家具展示を行う予定だ。この都市型「イケア」が成功すれば、今後他都市でも展開されることが期待されている。

パリでは続々と新店がオープンしているが、実際には決して景気が良いとは言えず、長引く黄色いベスト運動の抗議デモが景気減速をますます加速させている。フランスの経済やラグジュアリービジネスに精通するファッション&ラグジュアリービジネス・コンサルタントのアキム・ムステロ(Akim Mousterou)にパリの百貨店・ショップの潮流について聞いた。同氏は「現在のフランスの状況は、下層は苦境から抜け出せず、中間層は税金の負担を強いられ、富裕層だけが優遇される状況でますます格差が広がっている。それに伴って、ビジネスモデルは富裕層に焦点を当てるような流れに変わっている。あとは観光客(特に中国からの)がメインの客層で、主要な百貨店は高度に訓練された販売員と免税手続き処理を重要視する傾向にある。歴史的建築物を変容させ、アートインスタレーションや派手なイベントを行うのは“インスタグラムの罠”にハマっていると言え、本来のフランスらしいテイストとはかけ離れている。パリジャンたちの足はどんどん遠のいている。その分、彼らは保守的で正統派のセレクトショップを支持する傾向にある」と分析する。

2024年のパリ・オリンピックに向けて、街はますます変化を遂げそうだ。特に観光客に対しては、今まで以上に優しい街になるのではないだろうか。しかし在住者としては、まずは一日も早くデモが沈静化することを何よりも願っている。